産業ガス
代表的な産業ガスを掲載しております。
その他の各種特殊ガス・標準ガスもお取り扱いしておりますので、お気軽にご相談ください。
アルゴン(Ar)
【使用用途】
溶接用雰囲気ガス、鉄鋼、ろう付け、冶金、分析 等
【供給方法】
CE、LGC、シリンダー(カードル、7㎥容器、1.5㎥容器)
【特徴】
無色、無味、無臭のガスで、大気中に約0.9%含まれます。他の物質と反応を起こさない化学的に安定したガス、という不活性な物性を持っています。同様な物性を持つ窒素より存在量が少なく、より付加価値の高い不活性ガスとして使い分けられます。
【溶接POINT】
電極が細く、精密な溶接を行うことができるため、薄板や中板などの繊細な金属加工に向いており滑らかで光沢のある美観性を保つことができます。ステンレスを溶接する際は溶接金属と化学反応をしない、不活性なガスであるアルゴンをシールドガスとして使用するのが一般的です。
炭酸ガス(CO2)
【使用用途】
アーク溶接のシールドガス、食添
【供給方法】
CE、LGC、シリンダー(7.5㎏、30㎏)
【特徴】
無臭の気体で水に同体積溶解し、弱酸性を呈します。炭酸ガスはアルゴンなどの不活性ガスよりも比較的安価かつ入手しやすいため、アーク溶接のシールドガスとして最も一般的なガスの一つとなっています。
【溶接POINT】
シールドガスの中ではスパッタが多い方ですが、炭酸ガスはアークと化学反応を起こすため、炭酸ガスとアークの間に反発力が発生しアークが細くなることで熱エネルギーが集中し、鉄に深く溶け込みます。
アセチレン(C2H2)
【使用用途】
切断、圧接、溶接、ろう付け 等
【供給方法】
シリンダー(0.6㎏、2.0㎏、4.0㎏、7.0㎏)
【特徴】
無色の気体で純粋なものは無臭ですが、通常は硫黄化合物などの不純物を含むため、特有な臭気があります。各種可燃性ガスの中では最も高温で燃焼し、金属の溶接・溶断加工に適し作業性、効率の高いガスです。
プロパン(C3H8)
【使用用途】
溶断、溶接、金属・非鉄金属製品製造、鋼材加熱、防水 等
【供給方法】
CE、シリンダー(5㎏、10㎏、20㎏、50㎏)
【特徴】
本来は無色・無臭ですが、ガス漏れ時にすぐに気が付けるように匂いが付けられています。「環境にやさしい」「持ち運びが容易」「災害時にも強い」という特徴をもっています。
【溶接POINT】
使用については基本的にアセチレンと同様、酸素を混合しながら溶接や溶断を行うことができます。アセチレンと比べるとコスト面で優れるものの、火炎温度がアセチレンより低く、溶接スピードが劣ると言われています。
水素(H2)
【使用用途】
切断、溶断、溶接、圧接、ろう付け 等
【供給方法】
ホルダー、シリンダー(カードル、7㎥容器、1.5㎥容器)
【特徴】
常温で無色、無味、無臭で、ガスの中でも最も軽い気体です。CO2を排出しないため、カーボンニュートラルを目指している現環境で次世代エネルギーとして注目されています。
【溶接POINT】
溶接においては他のガスとの混合ガスとして用いられます。溶け込みが深く、溶接速度は向上しますが、水素を含む混合ガスを適用できる材質はオーステナイト系ステンレス鋼とニッケル合金のみであるため注意が必要です。
ヘリウム(He)
【使用用途】
溶接、分析、食添 等
【供給方法】
シリンダー(カードル、7㎥容器、1.5㎥容器)、デュワー瓶
【特徴】
無色、無臭で大気中にごく僅かしか存在しない為、希(貴)ガスと呼ばれています。ヘリウムを使用する際は不活性であることや軽い物質であること、熱伝導性が高いといった特性が生かされています。
ガスクロマトグラフィーにおいては、 分析対象化合物との反応性が低く、線速度の範囲が広いという特性を持つことからヘリウムガスを用いることが一般的です。しかし、近年では需給ギャップにより価格が高騰していることから窒素や水素を代替キャリアガスとして用いることもあります。
【溶接POINT】
一般的に、アルゴンガスと混合して用いられます。純アルゴンガスよりも深く溶け込みが得られるのが特徴です。また、純アルゴンガスよりも溶接ビートの光沢があり非常に綺麗に仕上がります。
一酸化炭素(CO)
【使用用途】
化学薬品、電子部品、治金 等
【供給方法】
シリンダー(約300L、約1㎥、約5㎥)
【特徴】
常常温・常圧で無色・無臭のガスです。発生炉ガスや水性ガス等の主成分として、工業用気体燃料に利用される他に、金属の冶金を行う際に、還元剤としても広く用いられています。毒性・爆発性・引火性があるので取り扱いには注意が必要です。
アンモニア(NH3)
【使用用途】
半導体、金属表面処理、燃料 等
【供給方法】
シリンダー(5㎏)
【特徴】
常温において無色透明で、特有の刺激臭があります。加圧・冷却により容易に液化し、液化したものは液安もしくは液化アンモニアと呼ばれています。金属表面処理の雰囲気ガスや半導体製造における絶縁膜の成膜工程等で使用されます。